ナリン州

ナリン州の情報

  • ナリン州
  •  州都はナリンで、キルギスの中で最大の面積を誇る州。中華人民共和国国境のトルガルト峠から北のイシク・クル州バリクチにかけて主要幹線道が通る。州の70%が山になっていて、景色が美しい峠、高い山から流れる激しい川、そして緑豊かな渓谷、1年中真っ白な氷河等豊かな自然に恵まれた地域として観光客に魅力的な地域である。ナリン市は標高2020メートルに位置し、3万5千人の小さな町で天山山脈やアラ・トー山脈に囲まれた盆地になっている。

 主な観光地はソンクル湖やチャタルクル湖、そしてシルクロードのキャラバン・サライが残るタシュ・ラバット(15世紀のキャラバンサライ)で知られる。また、キルギスの中のキルギスと言われ、人口の99%がキルギス人なので、キルギスの文化、伝統が守られている地域と言える。

 牧畜業が主産業で、それに伴う加工業も活発である。ソビエト連邦時代には鉱業が発達したが、ソ連崩壊後に非経済的として放棄された。国内で最も貧しい地方であるが、同時にキルギスの原風景をよく残している。美しい山並み、高原の牧草地、遊牧民に連れられてヒツジやウマの群れがやってくる夏に是非訪れたい。

ソンクル湖

ナリン州
 標高3000mを越える場所にソンクル湖がある。あたりはどこまでも広がる大草原で、あちこちで馬や羊などがのんびりと草を食み、春から夏の草原にはエーデルワイスなどの高山植物も満開になる。冬は雪で閉ざされてしまうこの天空の別天地で、忙しい日常とはかけはなれた時間を遊牧民と共に過ごすことができる。

 ソンコル湖の総面積は2.4平方キロメートル、長さ28キロ、幅18キロ。平均深さは8.6メートル、一番深い所は約14メートル。琵琶湖の0.4倍ほどの大きさがあり、-40度まで気温が下がる冬には70cm程の氷が張る。

 夏の間は、遊牧民たちが湖畔にユルタ(移動式住居)を設置し、湖で魚を採ったり、馬や羊を放牧したりして生活している。この時期には40度を越える猛暑になることもあるが、標高の高いこのあたりは、日差しは強いものの比較的涼しく過ごせるため避暑地としても人気がある。
湖周辺はほぼ平坦なので、近くの丘に登れば、巨大なソンクル湖と草原の壮大な景色を見ることができる。

 標高が高く空気も澄んでいて、人工の明かりが少ないこのあたりは(消灯になると真っ暗になる)、星を見るには絶好の場所。天の川がゆるやかに天空を横断し、数々の星座を見ることができる。

チャタルクル湖

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タシュ・ラバット

ナリン州
 タシュラバットは15世紀ごろに建てられたキャラバンサライ(商隊宿)で、標高3000mほどの高原地帯にある。石を積み上げて作られた建造物の中には、寝室やキッチンなど多くの部屋があり、部屋の中に光を入れるための穴が天井に空いている。

 タシュラバットには以下のようなおもしろい言い伝えがある。
 1回目に数えた部屋の数と、2回目に数えた部屋の数が違う、また、右回りで数えた部屋の数と左周りに数えた部屋の数が違う。タシュラバットは、シリアから来たキリスト教の修道士によって建てられた修道院であったという説や、仏教の僧侶によって立てられたお寺であったという説もある。後に、中央アジアにイスラム教が広がることにより衰退したが、シルクロードのフェルガナへ向かうルートにあるキャラバンサライとして歴史的に重要な場所であり、世界最大の宗教の交易地点としても有名である。